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……保健室。
向「はい先生、保健室着きましたからベッドに横になってて下さい」
担任「いやぁゴメンゴメン肩まで貸してくれて、何かグキッと来ちゃった」
向「保健の先生は外の救護テントの方にいて不在みたいなので、私が処置しますね」
担任「お、何か手馴れてるね」
向「部活柄、そういう手当ては慣れてますから」
転「あの、申し訳ありませんでした……私がダンスを教えて下さいと言ったばかりに」
担任「ああー、いや、理事長が責任を感じる事はありませんって」
転「でも私がきっかけになったのは間違いないでしょう?ですから私のかかりつけ医を呼ぼうかと……」
向「かかりつけ医って、そこまでするほどじゃないわ。最初はぎっくり腰かと思ったけど、しばらくしたらここまで歩けるまでには回復した訳だし」
転「でも彼なら腰を治すどころか一生健康体にさせる事も可能ですよ?」
担任「何か手塚治虫のマンガに出て来そうな医者ですね」
転「髪の毛が白と黒のツートンカラーで、顔に大きな手術痕があるんですけど」
担任「あ、モノホンだそれ。結構です、アタシが破産するんで」
向「取り敢えず湿布貼りますね」
担任「ん、ありがとうね」
上「ねぇねぇ、私湿布貼るの手伝うよ!!」
向「ちょ、良いわよ別に、私は張るの慣れてるんだから。というか何で保健室まで付いて来てるのよ」
上「何となくだよっ!!」フンス
向「そんな鼻息荒くして言う事か……」
上「良いから湿布貸して!!」ガシッ
向「いやだから良いって……あー湿布がくっ付いたじゃないの!!地味に剥がすの面倒なのに!!」
上「まぁ、許してよ。湿布なだけに」
向「全く掛かって無いじゃない!!」
担任「あのー、どうでも良いから早くしてくれないかなー」
下「上姉ェは中途半端に不器用だけど他人の世話焼きたがるからね~。一番相手にしたくないタイプだよね」
向「アンタも何でここにいるのよ。体育館で自主練すればいいのに」
下「こんな時に呑気に練習なんてできないよ、私は先生が心配で保健室まで介抱しに」
向「練習したくないだけでしょ」
下「……何故ばれたし」
向「何故ばれないと思ったし」
担任「湿布早くー」
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