復讐

5/13
前へ
/160ページ
次へ
この日は自己紹介や授業の時間割、今後の予定の説明だけで終わった。 「明日はテストか、めんどいな」 帰り道良太が呟く。 昨日先生にしぼられたのだろう。 髪は黒に戻っていた。 「しょうがないだろう。県外から人がくるほどの超進学校だし。勉強させたいんだろ」 俺達が通ってる学校は県内で一番の進学校だ。 その分、クラス分けのように区別もしっかりされる。 俺達は最低のH組だが、いくら最低といっても他の学校なら余裕でトップになれるだろう。 「でもよ~、入学したばっかでいきなりテストは気が滅入るぜ」 「おとなしく勉強しろよ。俺は明日のテストで一位とるつもりだぜ。ここまで頭いいやつがいたら、そこまで差はできないだろう」 「そうかもしれないけど…」 まだ良太はうだうだしている。 「ほら、いい成績とったらお前の隣の子に好印象を与えられるだろ」 そういうと良太の顔が輝いた。 「なるほど、俺がんばるよ」 良太がはりきりだした。 単純なやつ…
/160ページ

最初のコメントを投稿しよう!

9人が本棚に入れています
本棚に追加