接触

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あいつ生きてたのか… 見ると疾風は左足を引きずり、右肩がダラリとたれていた。 頭からは血を流し、鼻が折れていた。 「ガハッ」 疾風が吐血する。 あいつ… 死んでないにしてもよく動けたな。 「先輩!大丈夫ですか?」 読が疾風のもとに駆け付ける。 「退くぞ」 「えっ、でも…」 疾風の言葉に納得できないのだろう。 読は戸惑いながら俺を見ていた。 「日を改めて出直すぞ。やつの能力は思ったよりやっかいだ」 「でも、僕の能力なら…」 読が食い下がる。 「くどいぞ。今日は撤退だ」 疾風は大怪我をしてるとは思えないほどの威圧感を醸しだしていた。 「わ、わかりました」 そんな疾風に気圧され、読は渋々返事をした。
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