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自分なりにあの夢を考察してみる。
『続きを歩く、続きを生きるということは、死者を踏みつけにして生きること』
夢の中の俺はそう言っていた。
もしも先人達がいなければ、トイレットペーパーはこの世に存在しなかっただろう。ティッシュは存在しなかっただろう。
寝具も、冷蔵庫も、ペットボトルも、電気も、ガスも、安全な水も、品種改良を重ねた甘くておいしい果物も、可愛くて格好良い洋服も和服も、下着も、車や電車や飛行機も、身だしなみを整える為に自分の姿を映す鏡も、歯ブラシもシャンプーもボディソープも、洗顔料も美容液も、それらを買うお金も、“買う”という“概念そのもの”すらも………―
そして今、まさにこうして“文字”で自分の意思を伝えているということも含めた、我々が普段日常的に、当たり前に使用しているそれらのあらゆる文明、文化、風習の全ては、全て先人達が我々に遺した遺物…それ、そのものである。
原始人がもし“火”を見ていなければ、我々は未だに“火”という存在も、“物は燃える”という初歩的な化学的現象の一切も、全く知らなかったであろうことは想像に難くない。
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