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辺り一面に広がる血みどろの亡骸を前にして、俺がなぜそんなに落ち着き払って、穏やかでいられるのか…なぜ全てを知っているような口調なのか、全く理解できず困惑する友人に向かって、俺は言葉を続けた。
「人の人生ってそういうものだよ?先に生きてた人達の上を、俺達はこうして、踏みつけながら生きて来たんだよ。」
血で足を滑らせないように人の頭を足場に選び、ぐしゃり、ぐしゃり、と不快な音を立てて踏みつけて歩きながら、俺が言った。
そこで俺は、その夢の中の自分自身の言葉を聞いて、「やっぱりヒデくんとヨシキくんは俺達より先に死んだんだ。」と、そして恐らく、次は俺達がこの血みどろに加わる番なんだ、と、どこかで思った。(※ちなみに同名の友人は実在せず、また、近頃実際に友人が危篤だったり、亡くなっていたりもしないのでご安心ください)
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