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「アレーリサオキタンダー」
一瞬聞いたことのない声に話しかけられたので思わずビクッとしてしまった。
が、よく見ればその声の主は優子だった。
「なんだ、驚かさないでよー。」
本当にビックリした。そんな声で私に話しかけるな。
「ゴメンゴメン、ビックリサセチャッタカナ?コレリサノブンノコーヒーギュウニュウ」
なんだ、気が利くじゃない。優しいってのはこういうときありがたい。
「あっ、お金は?」
「ソンナノイイヨー、デモコーヒーギュウニュウデヨカッタ?」
「ゴチでぃーす!全然いいよ。てか、私いつもコーヒー牛乳ばっか飲んでるの知ってるじゃん。」
計算どおりだ。
やはりここでケチだと思われるよりタダでこの安価なコーヒー牛乳を渡すことにより自分の株を上げようといったところか。
だが、私にはただの便利なコマのひとつにしか過ぎない。
なぜなら、私はあなたが嫌いだから。
「いいことでもあったんでしょ?だからあなたの幸せは私にもおすそ分けってことで!」
「モウー、ソウイウトコチョウシイインダカラ」
優子はあきれている様子だが、ところがどっこいこれが私だ!
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