10

4/9
前へ
/126ページ
次へ
「みんな、おはよう……ってあれ?東雲と河野だけか?」 『あ、はい。何故か、皆さん教室を出て行ってしまって…』 原因はわからないから、とりあえず事実だけを伝えよう。 「そうか…よくわからんが、とりあえず出席は東雲と河野。後は遅刻だな」 「みんな…可哀想に…」ボソッ 「…ん?河野、何か言ったか?」 「いえ、何でもありません」 「そうか。今日のホームルームは新歓について話そうと思ったんだが…」 今、教室には俺と澪しかいない。 「2人しかいないんじゃ、今話してもなぁ…」 『…そうですね』 「仕方ない、授業の時に話すか。 …東雲、悪いが今日の俺の授業は出席してくれ」 『わかりました』 「じゃあ、朝のホームルームはこれで終わる」 蓮先生が教室から出て行った。 みんなの体調は心配だけど、今日の新歓の話が楽しみだ! どんな種目になるんだろう? やっぱり、王道学園の新歓といったら鬼ごっこかな!? __鬼ごっこで、気になるあの子に急接近! 好きな子を他の奴に取られたくなくて必死に追う攻め。 追われているからドキドキするんだと思っていたけれど、それは本当は恋のドキドキである事に気付いた受け。 今まではただの友達だったのに、どうしてこんなにドキドキするんだろう? それは相手が彼だから。 そしてついに受けは攻めに捕まって…__ 「…瑞樹…そんな顔して妄想しないでくれる?///」 『…あ、ごめん』 他の人がいないから、無表情になってなかったみたい。 妄想してにやけてる顔とか、すごくキモかっただろうな…。 「別に、誰も見てないからいいけど…///」 『澪の前じゃなかったら、そもそも表情出ないもんね』 人の目があるとダメなんだよねー…。 「でも…このクラスにいる時の瑞樹は…」 「遅刻したぁぁっ!!」バンッ!! うわ!うるさっ!! …転校生がすごい勢いで教室に入ってきた。 .
/126ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1078人が本棚に入れています
本棚に追加