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「…何で友達にならないんだ!俺が友達だって言ったら、もう友達だろ!?」
転校生が顔を上げて怒鳴った。
うるさいなぁ…もう…。
……よし、黙らせるか!
『何故、転校生が友達か否かを勝手に決めるんです?』
「だって、今までは俺が友達だ!って言ったら、みんな喜んで友達になったぞ!?だから、みんな俺と友達になりたいんだと思ってた……違うのか?」
今まで友達になりたくないって言った人がいないとか、ある意味すごいな。
今まで出会った人の運がよかったのか…。
何を言っても自分を受け入れてくれる人ばかりだったなんて…恵まれてたんだな…。
『では、転校生と友達になりたくないと言ってる人がいるのは何故だと思いますか?』
「俺と友達になりたくない奴…昨日も友達になりたくないって言われた……あいつらは何で俺と友達になりたくないんだ?…お前はわかるのか?」
『はい』
「教えてくれ!俺はどうしたら俺と友達になりたくないって言ったあいつらと…お前らと友達になれるんだ!?」
『自分勝手な言動をやめて、人を思いやる心を持てばいいんですよ』
…何か俺、カウンセラーみたいになってない?
もしくは、懺悔を聞く神父さん?
てか、転校生はもっと怒鳴ってくると思ってたから、昨日会長達にしたみたいに黙らせようと思ったんだけど…。
思ったより大人しく話聞いてるな。
「自分勝手…人を思いやる……俺、人を思いやれない自分勝手な奴だったのか?」
『はい』
今までの自分の言動を思い返してみなよ。
まぁ、自覚がなかったなら思い返してもわかんないか。
『例えば…転校生は昨日、無視は駄目だと言っていましたが、先程一匹狼が転校生に話しかけていたのを無視してこちらに話しかけてきましたよね?』
「あ…」
気づいたみたいだね。
『さらに、その後一匹狼が話しかけた時に、転校生はうるさいと怒鳴りつけました。それはとても自分勝手で、人を思いやれない言動だと思いますよ』
「俺、雅哉を無視して…しかも怒鳴って……嫌な奴だった…
…雅哉、ごめん」
転校生が、一匹狼に頭を下げて謝った。
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