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「いや、俺は別に…」 「無視して怒鳴って…俺、友達にひどい事した!ほんとごめん!!」 「俺は怒ってないから大丈夫だ」 「ほんとか!?これからも俺と友達でいてくれるか!?」 「当たり前だろ」 「…ありがとう雅哉!!」ギュッ!! 「うわ!急に抱きつくな」 おぉ!目の前で転校生と一匹狼の生BLが!! 頑張ってカウンセリングしたかいがあったよ! このまま目の前で… 「瑞樹」 『…はい。すみません。自重します』 …何で妄想するとすぐバレるんだろ? 澪の読心術はすごいなぁ…。 「…俺、これからはちゃんと人を思いやれるように頑張る!そしたら、俺と友達になりたくないって言った奴も友達になってくれるかな?」 『えぇ、たぶん』 「ありがとな、瑞樹!!」 『いえ、わかっていただけたならそれで。これからは気をつけて下さいね』 「おう!…って事で、改めて俺と友達になって下さい!!」 転校生が手を差し出してくる。 今度は、勝手に決めつけるのではなく、ちゃんと相手に答えを聞いてる。 この短時間で成長したね!転校生。 『お断りします』 「…えっ、何でだ!?思いやったら友達になれるんじゃなかったのか!?」 転校生がびっくりした顔をしている。 この流れで友達になれると思ったか?…甘いぞ、転校生。 『単純に、俺は転校生と友達になる程、仲良くないからですよ。まだ会ったばかりで友達になんてなれません』 「…じゃあ、いつ友達になってくれるんだ?」 『そうですね……転校生が人を思いやれる人になったら…ですかね?』 「その時は、僕も君の友達になるよ」 澪が俺の言葉に続いた。 「…わかった。俺、お前らが友達になってもいいって認めてくれるように頑張る!」 『頑張って下さい』 「おう!」 長かったカウンセリングがやっと終わったよ。 …俺、カウンセラーじゃないんだけど。 まぁ、これでしばらくは大人しくしててくれるでしょ! .
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