1078人が本棚に入れています
本棚に追加
「いや、俺は別に…」
「無視して怒鳴って…俺、友達にひどい事した!ほんとごめん!!」
「俺は怒ってないから大丈夫だ」
「ほんとか!?これからも俺と友達でいてくれるか!?」
「当たり前だろ」
「…ありがとう雅哉!!」ギュッ!!
「うわ!急に抱きつくな」
おぉ!目の前で転校生と一匹狼の生BLが!!
頑張ってカウンセリングしたかいがあったよ!
このまま目の前で…
「瑞樹」
『…はい。すみません。自重します』
…何で妄想するとすぐバレるんだろ?
澪の読心術はすごいなぁ…。
「…俺、これからはちゃんと人を思いやれるように頑張る!そしたら、俺と友達になりたくないって言った奴も友達になってくれるかな?」
『えぇ、たぶん』
「ありがとな、瑞樹!!」
『いえ、わかっていただけたならそれで。これからは気をつけて下さいね』
「おう!…って事で、改めて俺と友達になって下さい!!」
転校生が手を差し出してくる。
今度は、勝手に決めつけるのではなく、ちゃんと相手に答えを聞いてる。
この短時間で成長したね!転校生。
『お断りします』
「…えっ、何でだ!?思いやったら友達になれるんじゃなかったのか!?」
転校生がびっくりした顔をしている。
この流れで友達になれると思ったか?…甘いぞ、転校生。
『単純に、俺は転校生と友達になる程、仲良くないからですよ。まだ会ったばかりで友達になんてなれません』
「…じゃあ、いつ友達になってくれるんだ?」
『そうですね……転校生が人を思いやれる人になったら…ですかね?』
「その時は、僕も君の友達になるよ」
澪が俺の言葉に続いた。
「…わかった。俺、お前らが友達になってもいいって認めてくれるように頑張る!」
『頑張って下さい』
「おう!」
長かったカウンセリングがやっと終わったよ。
…俺、カウンセラーじゃないんだけど。
まぁ、これでしばらくは大人しくしててくれるでしょ!
.
最初のコメントを投稿しよう!