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「…そういえば、何で瑞樹は昨日俺が無視は駄目だって言ったのを知ってるんだ?」 ……あ。 昨日転校生に会ったのはシノだった…。 『…あー……それはですね…』 「昨日、僕が瑞樹に言ったんだよ」 澪が俺の代わりに答えた。 ナイスフォロー!! 「なんだ。そうなのか」 「…洸。お前、昨日の課題やったのか?」 「あ、そうだ!昨日俺だけ今までの授業内容のプリント出されたんだった!!雅哉教えてくれ!」 「…解き方だけな」 転校生達は、自分達の席に戻って行った。 『澪、ありがとう!』 「もう…気をつけてよね」 『うん。助かったよ』 …ところで、もうすぐ授業始まるけど、みんなまだ来ないのかな? 『…みんなまだ戻って来ないね?』 「そうだね……トイレが混んでるのかな?」 『そっかー』 そんなにお腹痛いのかー。 まぁ、ほんとに食中毒なのかはわかんないんだけどさ。 澪なら知ってるかな? 『みんなって集団食中毒なの?』 「いや…違うよ」 …あ、違うの? 『そっか、違うんだ。みんな食中毒じゃなくてよかったー。 …じゃあ、その内戻って来るよね?』 「うん。落ち着いたら戻って来るよ」 『落ち着くって…何が?』 「えっと………ナニが?」 質問を質問で返された…。 『俺に聞かれてもわかんないよ…』 「…あ、うん。そうだね…ごめん…」 『いや、謝らなくてもいいけど』 「うん…」 澪が何とも言えない顔をしてるんだけど、どうしたんだろ? .
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