1078人が本棚に入れています
本棚に追加
「以上でルール説明を終わる。ここまででわからない事はないか?」
わからない事か…。
『…あの、誰が鬼で誰が逃げる側なのかを参加者はどうやって見分けたらいいんですか?何か見分ける方法があったりするんでしょうか?』
「…あぁ、それなら当日くじを引いた後にそれぞれに目印になる物を配るそうだ。それで見分けるらしい」
…目印って何だろ?
『わかりました。ありがとうございます』
「他には何か質問ないか?…ないなら今日の授業は以上だ。今からプリントを配るから、残りの時間はそのプリントをやるように」
そう言って蓮先生は教室から出て行った。
『鬼ごっこかぁ…』
「…目印って何だろうね?」
『さぁ…何か服とか手に着ける物かな?』
「……なぁ!ちょっといいか!?」
『…何でしょうか?』
俺と澪が喋っていたら、転校生が声をかけてきた。
「俺…お前に友達になりたかったら相手を思いやれって言われて考えてたんだけど…友達になりたい奴に、嘘つくのはよくないよな?」
『え?そうですね…』
「そうだよな……うん。わかった」
そのまま転校生は席に戻って行った。
そして、その後は特に何もなく、新歓当日を迎えた。
.
最初のコメントを投稿しよう!