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澪とよくご飯を食べている庭園まで来たよ。
校舎の3階からここまではさすがに追って来ないでしょ。
長い事走ってたからちょっと隣の温室で休憩しようかなー。
温室の中は暖かいし、普段あまり人は来ない場所だから隠れるのにちょうどいいんだよね。
…って事で、失礼しまーす!
『…ふぅ』
温室のベンチに座って一息つく。
なかなかあんな大人数に追われる事なんてないから、ちょっと疲れたなぁ…。
「……シノ?」
………ん?
…え?今どこから声した!?
咄嗟に辺りを見渡すけど、誰もいない。
でも今確かに聞こえたよね?
他の人の気配もないんだけど、まさか幽霊!?
いや、でも幽霊がシノって名前呼ぶ訳ないし…どういう事?
「……シノ…見つけた…」
ギュッ
『ひゃあっ!!』
急に後ろから誰かに抱きつかれて、びっくりして大声出しちゃった…。
…え?後ろ?
後ろを振り返ると、そこには書記がいた。
「…シノ?」
『え?』
「シノ…だよね?」
『…あ、はい』
どうやら完全にバレたらしい。
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