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…何か、今聞こえたよね? どこからだろう? 「にゃ~」 キョロキョロと声の主を探してたら、一匹の黒い子猫が俺に近づいて来た。 …子猫だ、可愛い!! 「にゃあ~」 『どうしたの?お腹すいてるの?』 「にゃあ…」 お腹がすいてるらしい…。 『そっかぁ。何かあったかな?』 お弁当は食べちゃったしなぁ…。 …あ、俺が飲もうと思ってた牛乳をあげよう! 『牛乳…飲む?』 「にゃあ!」 『牛乳は猫にはあんまり良くないから、ちょっとだけね?』 「にゃあ」 『賢い良い子だね』 指先に牛乳を付けて子猫に向ける。 ペロペロ 『…美味しい?』 「にゃあ~」 『良かったね』 その後も何回か指先に牛乳を付けて飲ませた。 …この子どうしようかな。 まだ小さいし、このまま放置ってのもなぁ…。 …てか、俺が猫大好きだから飼いたい!! この子に聞いてみるか。 『ねぇ。君は俺と一緒に暮らしたい?それともこのままがいい?』 「にゃあ~」 子猫は俺にすり寄って来た。 『俺と一緒がいいの?』 「にゃあ!」 『そっか。俺もね、君と一緒がいいって思ってたんだ』 「にゃあ」 またすり寄って来た。 『ふふ…可愛い』 子猫を撫でる。 「にゃ~」 『とりあえず、一回寮に戻ってから理事長に許可をもらおう』 子猫を抱っこして歩き出す。 『じゃ、行こうか』 「にゃあ~」 .
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