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校門に着いたよ。
まだ副会長と転校生は来てないみたい。
今のうちに木の陰に隠れておこう。
「…うわ!門でかっ!!」
あ、転校生が来た。
門からここまでちょっと離れてるのにはっきり聞こえるとか、どんだけ声でかいんだ。
何か、嫌な予感がする…。
「…何で会長の代わりに私が転校生の迎えをしなければいけないんですか」
副会長も来た。
副会長は身長が178㎝で、黒髪に黒い瞳、銀縁眼鏡を掛けている。
っていうか、転校生の迎えって会長の仕事なんだ…。
「…転校生はまだ来てないようですね」
わかった人もいるかもしれないけど、転校生は副会長が着く前に門をよじ登り始めた。
つまり、
「…そこどいてくれ~!!」
あとは落ちるだけ。
「え!?」
ヒュー…ダンッ!
「…あっぶねぇ。そこどけって言っただろ!?」
「あの、貴方が転校生…ですか?」
「…ん?あ!!そうだった!…えっと、俺の名前は矢沢 洸だ…です。よろしくな!…です」
今までタメ口だったのに、いきなり下手な敬語を使い始めた。
ますます嫌な予感…。
「私は生徒会副会長の仁科 久遠-ニシナ クオン-です。よろしくお願いしますね」
副会長が、明らかに作ってる笑顔で微笑んだ。
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