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「…あぁ、あとこっちは瑞樹ちゃん宛の荷物よ。瑞樹ちゃんに渡してもらえるかしら?」
『勿論です。ありがとうございます』
「シノ、瑞樹の荷物の方は僕が持つよ」
『ありがと、澪』
寮長は俺が15階に住んでるのを知ってる。
だから、瑞樹とシノが同一人物だとバレないように寮長には2人で住んでる事にしてるんだ。
あと、瑞樹は基本引きこもりっていう事にしてる。
シノの方はほぼ毎日見回りで寮の外に出るけど、瑞樹の方は先生にクラスに顔を出すように言われた時以外、滅多に寮の外に出ないからね。
そういう事にした方が納得するかなって。
「そういえば、最近タイミングが合わなくて瑞樹ちゃんと会えてないのよね。
…瑞樹ちゃん、元気かしら?」
『はい。元気にしてますよ』
この通り!とは口に出して言えないけど。
「そう?ならいいんだけど。今度都合が良い時でいいから、寮長室に顔出してって言っておいてもらえるかしら?久々に瑞樹ちゃんの顔が見たいわ」
『わかりました。伝えておきます』
「ふふ、ありがとう。あ!長い事呼び止めてごめんなさいね、2人とも」
『いえ、大丈夫ですよ。では、失礼します』
「失礼します」
「えぇ、またね。シノちゃん、澪ちゃん」
寮長と別れた俺達は15階の俺の部屋に戻った。
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