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『………』
…え?今、俺どうなってるの?
とりあえず、落ち着いて今の自分の状況を確認しよう。
えっと、澪と転校生の素顔を晒す計画を話してたら急に澪が怒って、顔が赤かったから具合悪いんだと思って、気付かなかった事を謝ったら、澪が近付いてきて視界がぐるんってなって、今俺の視界には天井が見えている。
うん。よくわかんないや。
天井が見えるって事は、俺今仰向けになってるって事だよね?
…何で?
あとさっきから俺の体の上に何か乗ってるんだけど、何が乗ってるんだろ?
『……澪?』
俺の仰向けになった体の上には、澪がいました。
澪の体は俺の体にピッタリくっついていて、顔は俺の胸の辺りに埋められていて見えない。
ただ、体がくっついてるから、澪が少し震えているのはわかった。
『…ねぇ、澪?』
俺が声をかけても澪は反応しない。
んー…どうしようかな…?
とりあえず、澪を落ち着かせようか。
『よしよし…』
俺は今左手で澪の頭をなでなでして、右手で澪の背中をポンポンしている。
「…僕、子供じゃないんだけど」
お!やっと喋ってくれた!
顔を上げてこっちを見た澪は、少し拗ねたような顔をしていた。
『でも、こうされると落ち着くでしょ?』
「それは…まぁ…うん…」
あ、今度は照れた顔になった。
『ふふ…』
「何笑ってるの?』
『澪が照れて可愛かったから』
「また可愛いって言う…」
『…澪、可愛いって言われるの嫌いだった?』
今まで可愛いって言って怒った事ないよね?
「シノに可愛いって言われるのは嫌いじゃないよ?ただ…」
『ただ?』
続きが気になって、首を傾げて聞く。
「はぁ…また…」
澪が深いため息をついた。
何でそんな呆れたような顔してるの?
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