帰り道

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拓海が来た。 緊張する… 『お待たせ、ごめんな』 謝らなくてもいいのに… 『大丈夫!!大丈夫』 ちょっと心配だったけど。 拓海は来てくれた。 『行こうか』 俯いて、照れくさそうに、言ってる、恥ずかしいのだろうか。 『うん』 微笑む私の裏には 緊張。 二人少し距離があるが だんだん 縮まる距離 無言のまま、川原を歩く。 ただ、ただ、川の水の音だけが過ぎる時間。 手が当たりそう、けど 繋ぎたいなんて思わない。 拓海はなぜか、ずっと 何かを握っているのだ。 何を持っているのだろうか。 『あのさ…』 不意に声をかけてくるとは… 『なに?どうしたの?』 そうゆうと、拓海はずっと 握ってた、手を、開いた… 『えっ!良かったね!あったんだね』 そのなかには、桜の木の種だった。 『心配かけてごめん…あとさ』 歩いてたのが、時が止まった。 私は、なにも、返さなかった。 『桜の木を、お前と一緒に、植えたいんだ。』 __え!?
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