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ウルトラメビウスがエンペラ星人を倒した次の日、学園の屋上で1人の少年が屋上の床に座りながら空を見上げていた。
「ここにいたの秀治?」
屋上に入ってきた少女がそう言うと少年、天川秀治は少女の方を振り返った。
秀治「真月か…ちょっと考えてたんだ。」
秀治がそう言うと少女、要真月は秀治の隣に座りこんだ。
真月「信じられないよね。
昨日はあんなに空が真っ黒だったのに、1日たてばもう青空なんだから。」
秀治「あぁ。
でも一番思うのは今日で高校生活が終わるんだよな。」
秀治は卒業証書の入った筒を見ながら言った。
真月「そうだね。」
秀治「俺は自分の財閥をついで、お前は教師になるために大学に行くんだっけ。」
真月「そうだよ。」
秀治「今思い返せば初めて離ればなれになるな。」
真月「そう…だよね。」
真月はそう言うと泣き出した。
秀治「お、おい、何泣いてんだよ。」
真月「…やだよ。
秀治と離ればなれになるなんて嫌だよ!」
真月は膝に顔を埋めた。
秀治「真月…」
秀治はそう言うと真月を抱き締めた。
真月「!?」
秀治「二年間待っててくれ。
俺は二年間北海道に行くけど、それまで俺への気持ちが変わらなかったら…俺と…結婚しょう。」
真月「う…うん!」
二人はお互いに顔をあわせると唇を重ねあわせた。
太一「秀治ってなにしてんだお前ら…」
太一が屋上の扉に行くと須藤蛍、南十字駆、木之本七瀬、国枝双葉、五大勝、柊奈美の六人が秀治と真月の様子を見ていた。
奈美「今いいとこなんだよ!」
双葉「空気よめ!」
勝「とりあえず見てみろ。」
太一「どれどれ、うわぁぁぁありゃ邪魔しちゃいけないな。」
太一達はしばらく秀治と真月の様子を眺めていた。
秀治「そろそろ帰るか。」
真月「うん。」
真月は立ち上がると秀治の左手を掴んだ。
秀治「真月?」
真月「恋人通しだからいいじゃん。」
秀治「そうだな。」
秀治はそう言うと真月の右手を握り返した。
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