とりあえずプロローグ

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大学だったり、場所によったら高校にも寮というのは存在するようで。 でもそうゆうのって、基本的にその学校の付属物であって。 だから在学前に入ることは基本的にかなわないし、ましてや卒業後にいることは無理だ。 でも、一応寮に分類されているこのさくら荘は違う。 今の住人は中学時代からいるし(もちろん寮母は除くが)高校生になった今もいる。 この寮は寮というより、共同マンションとかって言ったほうが説明になるのではないかと思う。 しかも他のとこに比べると明らかに条件はいい。 生活費はゼロ。 『共同して生活すること』 寮のモットーでもあるこれさえ守れば無銭でこの寮に住める。 とはいっても五階建てのこの寮。 すでに全ての部屋は埋まっているのだが。 寮の部屋は全部で七つ。 まず全員が集まることのできるラウンジもある一階。 そこには寮母であり、寮の創設者でもあり、俺たち(寮生)が通う桜高校の学園長でもある桜井 春香の部屋がひとつ。 そこから階段を登った二階。 ……の住人はあとで出てきた時に紹介するとして。 さらに階段を登った三階の右手側の部屋。 そこが俺の______歩川 隼人の部屋だ。 左手側の部屋の住人も後で紹介するとして、四階。 ……の住人も後回し。 そして五階は男女双方の大浴場。 まるで銭湯のようなお風呂がさくら荘にはある。 というか本当に銭湯をイメージしてくれて構わない。 ……改めて考えると結構な寮だなここ。
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