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もうすぐ七夕。
みんなが短冊に願いを書いているらしい。
「高村君も書いてよ」
学級委員が短冊とペンを持ってくる。
「・・・俺はいい」
「なんで?
教室に全員で飾ろうよ!」
「・・・決まりなの?」
「お願い!!」
拝まれてるし。
願いか・・・。
俺の願いは、一つなんだけど。
あいつの顔が浮ぶ。
「な、短冊をもう2個くれない?」
「・・・え?」
「そしたら、書いてもいいかな」
3枚の短冊を持って、それを見つめる。
あいつにも書かせる。
そして、俺ん家の庭に飾るんだ。
まあ、あいつが俺にとっての織姫だけど。
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