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ラビは、自分の死を覚悟した。
しかし…いつになっても攻撃が来ないことに疑問を持ちアクマに視線を向けた。
「どういう事さぁ?」
ラビの目の前には、黒い針のようなものに刺され苦しんでいるアクマの姿があった。
ラビは、アクマを苦しめているのがあの針ではないのかと思いアクマに刺さっている内の一本を抜き取った。すると、アクマはそれが合図だったかのごとく砕けて灰になって消えた。
ラビは、抜き取ったものを良く見てみた。
「羽根?」
そう、アクマを苦しめていたものは真っ黒の羽根だったのである。
少しその羽根を眺めていると、またどこからかアクマがやって来た。
『殺す殺す殺す殺す殺す殺す』
そしてまたそのアクマも、羽根の餌食となった。
「何が起きてるんだ?」
ラビが考え込んでいると、どこからか誰かの視線を感じた。視線のする方向を見ると、誰かがこっちを見ていた。しかし、相手もラビが自分に気が付いたことを悟ったのかどこに消えてしまった。
「誰だったんだ?」
―― 闇は深まる
哀しみという名の
【闇】が…… ――
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