青年・色原サトルの受難～色彩戦騎ｶﾗﾌﾙｽﾞ～

二色

「色原君の左目って、不思議な色だね？」

自分自身をデッサンする課題で、近くに
席をとっていたクラスメイトの女の子に
そう言われた事がある

俺の左目は、日本人特有の茶色ではなく、
グレーをベースに、青と緑を混ぜた様な、
確かに不思議な色をしていた

俺が鏡の角度を合わせてる時にそれが
見えたらしく、普段は前髪で少し隠れて、
更に眼鏡も掛けてるから今の今まで、全く
気付かなかったらしい

「ま、左目だけだから普段は気付かないし、
俺自身隠してたフシがあるし、ね？」

と笑顔で返すと

「なんで隠すの？オッドアイって
格好良いじゃん♪」

と返された

…今ならオサレで通るけど、ガキの頃は
これが原因でいじめられていたし、

…それに、

この眼の色は、死んだじぃちゃんと同じ色

多分、この眼のせいで、俺には妖怪が見える

そう考えると、この眼は厄介者でしかない

…今、それを改めて実感した