深夜の鷲

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---- 23:15 JST----- 石川県 航空自衛隊 小松基地 アラート待機所内 「ふあわ~」 流石に眠くなってくる時間。かれこれ5時間椅子から立ち上がってない 交代の奴が来るまで残り45分。 俺、遠藤航平は航空自衛隊の戦闘機パイロット。F-15(イーグル)という機体を操ってる 今晩は対領空侵犯措置命令と言っていわば外国の不審な飛行機が近づいた場合に緊急発進(スクランブル) してその飛行機の正体を調べる任務についている。 もちろん、武器も搭載して飛び立つ、いわば自衛隊の最前線だ 待機所でコーヒーを飲みながら 「航空ファン」という雑誌をよんでいた。 「田中」 「はい?」 「俺載ってないかな?」 こいつは田中義雄。 俺の相棒であり後輩。 今年、やっと対領空侵犯措置の任務につけるまだ新人だ 「載ってるわけないじゃないですか!」 「じゃ、このイーグルでガッツポーズしてるのはだれだ?」 「見せてください」 田中が覗き込む 「あ~・・ これ遠藤一尉じゃないですか!」 「だろ?」 「いいな~遠藤一尉は」 不貞腐れた様な顔でこっちを見る 「なんでよ?」 「だって、雑誌デビューですよ?」 (ジリジリジリジリ!!!!!!) 待機所の電話が鳴り俺と田中に緊張が走る・・・。 スクランブル!!!!!!! 「行くぞ!!田中っ!!」 「はい!!」 二人は待機所の隣にあるアラートハンガー(格納庫)へ疾風のごとく走る
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