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ダイニングには、知佳と昴、郁美がいた。
「…どう、少しは、育児に慣れた?」
「うん、慣れた…だけど、家、男の子じゃない。この先、大変だよ…。
ついて行けるかなぁ、ちびっ子のパワフルパワーに…なんか、不安よ。」
「大丈夫だって、私が、育児出来てるんだもん、昴に、出来ないはずないよ。
ねっ、郁美ちゃん。」
「はい…私も、昴さんなら、大丈夫だと思います。」
「そっかなぁ…。」
「千秋さんの光輝君だって、男の子ですよ。千秋さん、全然、困ってないじゃないですか。」
「…光輝君は、他の子とは、違うよ。
光輝君は、すごく大人しい、男の子にしては。」
「それは、言えますよね。全然、人見知りしなかったし、運動量は、男の子だから、結構あるけど、無茶苦茶しないよね。
どんな躾したら、あんな、いい子になるのかな?」
「そりゃ、俺の人徳と、千秋の愛情だな。」
「うわぁ!神出鬼没!…速水さん、いきなりは、なしで!」
「なんでだ?横山…。」
「わ、私が、対処できません。」
「あははは…人のこと、相変わらずだとか、変わらなすぎとか、言うけど…お前だって、変わってねぇだろ?」
「…返す言葉も、ありません。」
「もうちょっと、海斗が、大きくなったら、光輝に、遊んでもらえ。
光輝も、それなりに、成長してっから、いつまでも、そっちのお嬢様方と、遊んでばっかりとは、いかなくなってくるからな。
あいつも、小さくたって、男だからな。」
それだけ言うと、一人で、外に出て行った。
目ざとく、それを見た千秋は、速水のコートを手にして、追いかけた。
「…ちょっと、外の空気吸ってくる。」
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