首輪。

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「ふ……。ぁ、話すなら手を…止めてよ」 「気にすんな」 するし…と呟き 何て綺麗な男だ ベルトを外してジップを降ろす。こっちを見ない 「こっち見ろよ」 「…見ない」 「…俺を見ながらセックスしたら惚れるっつうのか」 デニムの上から触る。冷たい言葉の割にすっかり興奮してるのがすぐ分かった グリ、と押すと聴覚を刺激する声が上がって、全身が見たくなる デニムも黒い下着も一緒に脱がす。ビキニってコイツどこまでもエロいな 「…何?……布団が欲しかっただけ、じゃなかったの?…困るんだけど」 「恋人でもいんのか」 「…居ない。死んだ」 死んだ そうか、コイツのこの温度の低さ 死人が恋人だからか やっと納得いった俺は、頭を回転させた こんな良い男、いつまでも死人のものにはしときたくねぇ 軽い頭だ。コイツの闇まで覗く思考は、今は回らない
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