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「和泉ー。ちっと寝かしてくれ」
「お疲れっす。良いすよー」
午後の科学準備室。まぁー寝不足の俺
あまりにも眠くて仮眠を取る為に、ポッカリ空いた時間を使って主の和泉に声を掛ける
和泉の机の右奥には畳一畳がドーンと置かれていて、それに転がった
あの年明けから半月程度経って、和泉を飲みに誘ったら物凄ぇ嬉しそうだった
そんで何事もなかったように居酒屋でバカな話して大笑いして、二件目ではもう二人でベロベロに酔っ払った
邪な気分、にならなくもなかったけど、この関係はもう壊せない。そのくらいの分別は俺にもあったって事かねぇ
薄ら寒い準備室は俺も気に入っていて、眠くて堪らねぇけど和泉と何となく話もしたい
「寝不足すか?」
「そー。ちょっと聞いてくんねー?」
「何々?ハゲ移動?」
「アイツは岩のように移動はしねぇさ」
「痴漢で離職出来るように小林先生、誘惑して下さいよ」
「…どの辺を責めたらいいんだ…」
「………何て良い艶…!」
「ぶ!はははは!その輝きは俺のただ一人の光…ひっひひひひ」
「つって、ね?」
「ね?じゃねーし」
相変わらず面白い奴だ
ささくれ立った心が落ち着く。まじで付き合うならこう言うタイプが好きなんだけどな
…何でアイツがあんなに気になるのかねぇ
「で?」
「あ?」
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