3人が本棚に入れています
本棚に追加
物語の設定としてはこのNU50はマゾエとグリトネアの中立地帯、つまり攻VS防の構図ではなく攻VS攻ということになる。つまり条件的には5分5分。
しかしこちらには竜の双剣がいる。100:1と言ってもいいくらいだ。
砂漠の中にあるNU50、フィールド外は全て砂漠であり、フィールド内である町は砂を固めた2~3階ほどの建物で構成されている。
陣取ったのは出撃ポイント近くの建物、その屋上へはしごをつたい4人の狙撃手が上る。その下では門番代わりの軽機関銃3人。他はほとんど突撃部隊だ。
Avalon(c)では<中世の騎士が銃を持った世界>と比喩されるように超接近、超人数での戦いになる。これは作戦ではなくただ単に皆楽しみたいからこのようなことになった。
しかし相手もそうやってくるしこのような相手に対し普通の戦法で戦うのは帰って不利なので暗黙の了解となっている。
メインストリートが持ち場だった。1番危ないが1番<目立てる><稼げる>そういう場所。
『フェアリー、行け。』
この前と同じキングビショップが命令、ゆっくりと慎重に前進する。
木箱に隠れ前方を確認、そして直ぐに前の建物の陰へ移動。それを何度か繰り返す。中心くらいまで接近した。
暑い。と感じる。汗が額からほお、首をつたい服へと流れる川を作るがその感覚はさほど気にならない。汗を吸い服が重いと感じることも無い。熱中症にも脱水症にもならない。肌も何事にも縛られず理想の純白を保っている。とても合理的で虚しいだけ。
突如空間が歪みMi-24のテクスチャが空に現れ合体して実体化。形式上は敵、マゾエの物だ。マゾエ国のマークが描かれている。
しかし恐くはない。
Mi-24は抱え込んだ爆弾を投下、それは町の外や立入禁止区域に吸い込まれ、平面でできた豪華な爆発エフェクトを生み出す。
あちこちで煙が上がり、建物や地のカケラが散乱する。
Avalon(c)ではコンピュータが介入するのはシステムだけで戦闘には介入しない。つまりこれは敵の増援ではなく単なるイベント。
プレイヤーのやる気や現実感を煽るだけのムービーに過ぎず、決して私達を巻き込み殺してしまうなんてことは無い。
空で戦闘機が舞っていても、ヘリが爆弾抱えていても、対空自走砲が現れようとも誰も気にしないのだ。
フェアリー全員を大通りをはさんで前に移動させ様子見、そして安全が確認できたので後続の30人をこちら側へ送る。
最初のコメントを投稿しよう!