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「ジリリリリ……」
けたたましい目覚まし時計の音で飛び起きる。
学校が休みの日に朝の6時30分に起きるなんてめったにないことだ。
言い伝えによると、朝の7時から夜の7時までの間に彦星様は現れるらしい。
七夕は7月7日だからかもしれない。
私はすぐにベッドから這い出して、パジャマからセーラー服に着替えて、顔を洗い、歯を磨いて、朝食を取る。
「お母さん、橋の上には何時ぐらいに行ったらいいかな?」
トーストをかじりながら訊く。
「さあね。お父さんは12時5分ぐらいだったねえ。ちなみに10分以内に現れないと、いくら待っても現れないらしいからその時は諦めるのよ」
どうやら決まった時間を逃すと現れることはないようだ。
時間は慎重に選ばないといけない。
私は腕時計をはめて、文字盤を見つめる。
今は6時45分。
天の川橋は家から歩いて10分ぐらいのところにある。
さて、橋の上に何時に着くようにしようか。
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