1人が本棚に入れています
本棚に追加
/17ページ
何故なら、この世界には漢字の性は存在しない。
日本名ではおかしいのだ。
狩璃は少し考える。
が、あまり長く考えるのも不自然。
「シュリ…」
そう言ったシュリの声はあまりにも小さい。
「え…、何です?」
リルがそう聞き返すのも無理は無い。
「シュリ…。シュリ・イ…」
「シュリーさん?」
入江と言おうとしたが言えず、リルに聞き返されてしまう。
「シュリ・イ…イレイズ。シュリ・イレイズ」
シュリは咄嗟にイレイズと言う性を自分につけた。
もう既にここが『イマジンワールド』の中と考えて答えたが、本当にそうだったのかと少し不安になる。
「シュリ・イレイズさん…シュリさんって呼んでも…」
そこまで言えばシュリにも言いたい事は分かる。
「別に構いません」
その言葉を聞いて、リルは笑顔になる。
何故か。シュリが少し笑ったのだ。
最初のコメントを投稿しよう!