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そう、シュリも少し緊張が解れ、笑みがこぼれていた。
その理由は色々と考えられる。
自分の嘘、偽名で何も不審に思われなかったから。
本当に自分の事を知らずに、助けてもらったと言うことになる。
それは凄く安心出来る。
そして、不安もある。
ここが、この世界が、現実じゃないと言う可能性。
『イマジンワールド』で在ると言う可能性が大きく、大きく成ってしまったから。
どれだけの静寂が続いただろう。
人の足音が聞こえる。
それもかなり急いでこちらに向かって来ている。
扉の所に顔が見えた。
リルの兄、ギル・ファイラだ。
「ああ、リル。軍からの緊急招集だ。早く行こう…えっと貴方は…」
ギルがかなり焦っているのを感じた、シュリは
「シュリです。シュリ・イレイズ。良かったら状況を教えて下さい。何か力になれるかも知れない」
シュリはこの世界に積極的に関わると決断した。
(ここがまだ、あの悲劇の起こってない時代なら、この二人は死なせたくない…)
シュリはこの二人の事は知らない。
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