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キョン「は? え……え?」
母「あんたは1人っ子でしょうが。何? あんた妹が欲しかったの?」
キョン「いやいやいや。何言ってるんだよ。あんな騒がしい奴を忘れるなんてこと……」
父「お前……まさか妙な漫画だとかアニメを見て、妹がほしいとか言ってるんじゃないだろうな?」
キョン「違う違う! そういうんじゃない!?」
キョン(これは……どうなってる? 2人とも嘘を言ってるようには……)
キョン(そうだ、確か朝比奈さんの時もそうだった。みんなが朝比奈さんの事を知らないと……)
キョン(俺は勝手にドッキリだと決めつけてロクに話を聞かなかったが、まさか本当に……)
母「どうしたのよ。さっきから様子がおかしいわよ」
キョン「ごめん! ごちそうさま!」ガチャ ダダッ
母「ちょっと! 一口も食べてないじゃないの!」
キョン「嘘だろ……家中から妹の写真がなくなってる……」
キョン「いや、写真だけじゃない。妹がいたという痕跡がまったくない」
キョン「まるで……最初から妹なんていなかったかのように……」
~キョンの部屋~
キョン「くそ、もっと早く事態に気づくべきだった。なんてマヌケなんだ俺は!」
キョン「頭の中に響く声。それにあの黒いゴミ袋も、今思えば怪しすぎる」
キョン「いつからだ? いつから異変は始まってた?」
キョン「確か……そうだ、朝比奈さんにお茶をかけられて……その直後に声が聞こえてきて……」
キョン「それから次の日に部室に黒いゴミ袋が……それを捨てに行って、その日から朝比奈さんは来なくて……」
キョン「それから妹に変な起こされ方された直後にも声が……その日も部室に黒いゴミ袋があって……」
キョン「そうだよ。あの黒いゴミ袋を捨ててからだ。2人が忘れ去られたのは……」
キョン「……待てよ、黒いゴミ袋を捨てて、姿が見えなくなって、みんなに忘れ去られて」
キョン「まさか…………まさかあのゴミ袋の中身は…………」
キョン「いやいやいや! 何怖いこと考えてるんだ俺は!」
キョン「そういや、あの大きさのゴミ袋にしてはやけに重いなと……うぎゃああ! 考えるな俺!?」
キョン「と、とにかく、また厄介なことになったな。どうする? これからどうする?」
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