17人が本棚に入れています
本棚に追加
不満月
塾の帰り道
ふと空を見上げると、
そこにはひとつの
月
があった。
その月は
欠けていて
あともう少しで
満月になりそうな…
そんな形をしていた。
そして、
あの月が満ちたとき
その時が
僕の心も満たされるときだろうと
何故だか分からないけど
そう確信した。
だから
僕は、月を見ながら
歩いた。
一人夜道を
歩き続けた。
月が満たされるその瞬間を
僕は待ち続けた。
結局、
僕の心が
満たされることは
無かったけど…
最初のコメントを投稿しよう!