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~ハザマ~
私は今ある場所にいる
ここには私以外には虫や植物などといったモノたちだけだ
私はこの世界が気に入っている
争いなどなく、醜い生き物がいないからだ
この世界は外の生き物にはわからない所にある
もちろん外の生き物がこちら側に来ることなど出来ない
ある人を除いては…
「久しぶりね。北斗」
「…挨拶も無しか…帰ってくれ」
そう…金髪に日もないこの世界に日傘をさしている女性
八雲紫だけがこの世界に来る
私は紫が苦手だ
何を考えているのかわかったもんじゃない
紫
「あら?お邪魔するわと言ったわよ」
北斗
「邪魔という自覚があるなら出て行ってくれ。私は関わりたくない」
紫
「そう言うから言わないのよ」
北斗
「紫に関わるとロクな事がない。二度とこないでくれ」
紫
「ええ、今回はそのつもりよ」
やっとか
200年近くずっと来てるからイライラしてた所だ
紫
「今日は雑談しに来たのよ。と言うよりは昔話ね」
北斗
「昔の話にふけるのか?歳をとったな」
紫
「うるさいわよ。私はまだピチピチの18歳よ!!」
北斗
「私より長生きしてる癖に良く言うな。まぁ…今日は何を話す?」
紫
「いつも嫌がってたのに今日は素直ね?」
北斗
「最後だからだ。とうとう紫にもお迎えが来たんだ。喜ばしい事じゃないか」
紫
「ちょっと!?私死ぬ前提で話してない!!?」
北斗
「死ぬのだろう?」
紫
「まだまだ生きるわよ!!」
まだ迎えはこないか…
どれほど生きる気だ?
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