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2人がいなくなった後、ひょっこりと顔を出した人がいた。
「もう大丈夫みたいね」
「あぁ、そうだな」
マスターと、織姫猫を抱いていた奈都美であった。瓦礫が多かったのは奈都美の仕業であった。
元々奈都美は、ある調査をリストにお願いされてこの洞窟にやってきたのだ。この世界に、他の世界で噂になっている猫が迷い込んでしまった、と。
探してみると、織姫猫は確かにいたのだが、モンスターにやられたのだろう。最初に見つけた時はケガをしていた。
「それにしても奈都美、あれ程無茶をするなと」
「だって、可哀想だったから」
結局、奈都美の傷移し魔法であるレインボーセラピーを使い、猫の傷は消えたが。奈都美は痛い思いをする羽目となった。
その時、同じくリストから調査を依頼されたマスターがやってきて。事の詳細を聞かれたのだった。
「……それにしても、ちょっとやりすぎたかな?」
「仕方がないだろう。こうでもしなければ、2人は早く引き上げてはくれないのだから。」
「そうね。猫も無事みたいだし」
その後、リストの計らいで2人がやってくる事を察したマスターは、慌ててこの作戦をする事にした。
リストがきちんと説明しても、彼等は都合の良い部分しか記憶してなさそうだからだ。
結果、最悪の状況は避けられたが、洞窟の被害は大きいものとなった。
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