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「慌ただしいなぁ…」
「そりゃそうでしょう、
行方眩ましてた属国の総大将がひょろっと現れれば騒ぎにもなります」
「うわっっ」
「ひゃっっ」
その様子に、ぼそりと凌が呟けば、背後から涼やかな声がして、
突然挟まれたその声に、凌と結は小さな悲鳴を漏らした。
いつ現れたのか、背後には狐が立っていて、高い背丈で凌と結を見下ろしている。
「お帰りなさい?
凌様、姫様」
「「……た…だいま…」でありんす……」
まんべんの笑顔で告げられて、
凌と結はぎこちなく視線をそらす。
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