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これでぐらつかない凌はさすがだ。
「姐様…姐様…姐様!!!!」
「山茶花」
結の衣にしがみついて、離すまいと額を押し付けている。
「山茶花はいいの……??」
「……致し方ない」
その様子を見た緋成が、さらに恨みがましい声を出すも、
山茶花に甘い凌は苦笑するしかない。
その様子を、数歩離れたところから傍観している華燈と癒暗が、ふと視線を兎に向ける。
そう、さっきから気になっていた。
「ねぇ」
騒がしい中心部に、華燈の冷静な声がして、
一同がピタリと動きを止める。
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