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全員の視線が華燈へ。
しかし華燈の視線は兎へ。
そして華燈が、兎の腕の中にいるフニフニを指差した。
「ーーーーその赤ん坊、なに??」
若干戸惑ったような華燈の声と、指差しにつられて、
今度は全員の視線が兎の腕の中に注がれる。
注目されている本人は、我関せずという風に兎の伸びた髪にじゃれついて笑い声をあげている。
その髪の色と、目の色に全員が見覚えがあり、
一瞬の沈黙の後、全員がぎこちなく視線を凌と結に戻した。
「この子は、兎の妹ですよ」
無機質な兎の声が追い討ちをかける。
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