夢の始まり

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彼が物心ついたときには、自分を特別視しているのは感じていたし、 いつしか、自分に女を求めていることも感じていた。 幸いなことに、一国の主の娘である自分に釣り合う身分の男は、親い人間では、彼だけだったし、 父も、才色兼備な娘の幼なじみのことを気に入っていて、彼が父への謁見に訪れるときは、何かと理由をつけては側に侍らされることが多かった。
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