愛していると囁いた

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夢を見ている。 夢の中の僕は女性と一緒にいる。 そして、彼女を愛している。 だから、僕は彼女の頸を絞める。 彼女も僕を愛しているから僕の手が頸に触れると、そっと顎を上げて頸を絞めやすくする。 きりきりと僕の両手は彼女の頸を絞めあげ、気管を潰す。 僕の瞳からは汚れたら液体が零れだし、彼女の胸を汚染する。 彼女の瞳からは綺麗な雫が溢れて、僕の両手を濡らす。 これが僕らの愛し方。 彼女が望み、僕が叶える。 僕が望み、彼女が応える。 抱擁の代わりに、 口づけの代わりに、 頸を絞める。 頸を絞める。 頸を…絞める…。 やがて、彼女が綺麗な人形になると、 僕は、彼女の頸から手を離し、彼女の右手をやさしく掴む。 握られたナイフごと、やさしく掴む。 そして、左胸にナイフをあてがうと、きつく彼女を抱きしめる。 人形になった彼女が赤く染まっていくのを見つめながら、僕は人形の彼女に愛していると囁いた。
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