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そういうわけで検査が行われる今日、バーガー国の中心部に位置する大きな屋敷―マクトナルド家―はすこし騒がしかった。
「ふぅ、よく寝た」
窓から射してくる日光によって目をさました俺は、ゆっくりと上半身をふかふかのベッドから浮かし、身体をほぐすため伸びをする。
「んー!!気持ちいいな」
そうしてベッドから出ようかと考えたとき、扉からノックの音が響いた後、入室を詫びる声を出してメイドが入ってくる。
「おはようございます、ぼっちゃま。旦那様が御呼びですので、準備が出来しだい旦那様がいらっしゃる部屋まで連れさせて頂きます」
「ん、わかった」
そういうとメイドは濡れたタオルで俺の顔や脇などを拭い、髪のセットなどを行う。
人間の習慣はおかしいなぁ、と初めは思ったが、そういうもんだと考えた後はされるがままだ。
「今日も大変美しゅうございます。それでは今日の着物を」
そう言ったメイドさんは何時もより高そうな服を俺に着せてきた。
「準備が出来ましたので、旦那様がお待ちの部屋までご案内します」
「お父様は今日俺になんの用事なんだ?」
「それは分かりませんが、たぶん検査のことでしょう。それとぼっちゃま、その言葉遣いはよく有りませんので直して下さいね」
考えておくと雑な返事をしたあと、そうか検査だったのかと思った。
俺の頭に生えている耳と尻に生えている尻尾の動物の種類をはかるらしい。
楽しみだと思いながら父の元へと歩みを進めた。
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