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目をつぶり元親の胸に耳をあて体を委ねた
心臓の音が体に伝わる
暖かくて安らぎを与えられる
「眠いのか?」
そう問い掛けられ声の主に元就は顔を向けふるふると首を横にふる
そうかと言いつつ元親は元就の頬を優しく撫でた
滑らかだがわずかに冷たい頬
「そなたは何故こんなにも暖かいのだろう」
また温もりを求めるかのように元就は元親の胸に顔を埋める
胸に当たる冷たい頬の感触
「そなたは我だけに温もりを与えればよい」
「ああ…あっため続けてやる」
元親はそっと胸の中の愛しい人の細い肩を抱きしめる
しばらくすると寝息が聞こえてきた
とても気持ちのよさそうな
胸には寝息とともに小さな心音が伝わってくる
トクン トクン
一生この音を聞いて行ければいい
END...
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