甘い珈琲は邪道だと思います!

3/14
3人が本棚に入れています
本棚に追加
/25ページ
「あ、如月ちゃん!」 私は授業も終わって、買い物でもして帰ろうかな、と思った矢先のことだった。 目の前にはあのムカつく顔の男。 名前は…大槻?だとか大橋だとかいう名前じゃなかったかしら? にしても、本当にあのいじめっ子に似てるわね…。 他人の空似でしょうけど、とてつもなく不愉快だわ。 「…なんですか?こんなとこまで来て。」 「如月ちゃん冷たいって!俺一目惚れなんだよ。こんなとこで諦めるわけにはいかないじゃないか!!」 ありがた迷惑よ! 「それは、どうも。でも私、あなたと話すことなんてありません。お帰りになってください!」 私は突き放すような態度をとる。 正直、この人にそんな感情もないし、人目を集めてるだけだわ! 「そんなこと言わないでって!たしかに出会いは最悪かもしれないけど、そこまで邪見にすることないじゃん?」 「出会いが最悪なだけで、会いたくない原因には十分よ!」 私は、できるだけこの人が帰るよう、頑張って仕向けた。
/25ページ

最初のコメントを投稿しよう!