🌙魁童と瓜二つな双子の鬼の物語🌙

出遭い

◆九尾峠◆　
狐のしっ尾のような峠が九つ連なっている事からそう呼ばれている。

この峠の何処かに魁童💡が居るのだ。

闇夜を飛ぶ漆黒のﾔﾀｶﾞﾗｽを何度も 見失いそうになる。

カラスほど暗闇と似てる鳥はいなかった。

ﾔﾀｶﾞﾗｽの赤く光る目〓が`灯'になってくれた。

養命丸のお世話になりながら夢中で走った。

◇四つ目の峠に着いた◇
ﾔﾀｶﾞﾗｽが叫んだ。

ﾔﾀｶﾞﾗｽ:『此処だ!!此の崖の下に魁童がいる!!』

そこは正に崖だった―！？

私:『こんな処に魁童は落ちたのね。』
私:『かいど――！かいど――！』
崖っぷちにしがみ付いて必至に魁童の名を呼んだ。

『――――――』
返事が無い。

ひゅゆゅぅ。。。。

不気味な風の音だけが虚しくも崖の下から響いていた。

ﾔﾀｶﾞﾗｽ:『ちっ。間に合わなかったのか。』

私:『降りるわ!!!』
たくり上げて縛られた、着物の裾をきつく締め直した。

もう格好など構っていられない。

傾斜はひどいけれど何とか降りられそう。

魁童はここから転がり落ちたとゆうのか。

ﾔﾀｶﾞﾗｽも私を見守りながらゆっくりと飛びながら、降りてゆく。

着物はボロボロで手足は傷だらけになりながら、何とか崖下に辿り降りたった―!

崖の底は暗がりに包まれていた。

風の音さえもう聞こえない。

今宵は月を雲が隠していた。
夜風に雲が流れては月を隠したり月が現われたり☁✨🌙☁そんな夜空。　

月灯りだけが密かに差し込んでいた🌙✨

必死な想いで辺りを見回す―。

必死な想いで名前を呼ぶ。

私:『かいど――!!!かいど――!!』

返事が来ない・・。不安が押し寄せた(涙）

すると、キラリと闇の中で何かが光った。

金の勾玉だ✨