🌙魁童と瓜二つな双子の鬼の物語🌙

出遭い

慌てて屋敷を飛び出す。

屋敷の近くから町へ続く道☀を駆け出すと、 遠くにぼんやりと２人の姿が見えた。

私:『久遠！！月讀さん！！』

自分の立場は重々承知の上だが、２人の元へ駆け寄らずにいられなかった。

久遠:『〇〇・〇〇ー』泣きじゃくりしがみ抱きついてきた。

久遠:『〇〇大丈夫じゃったか？お主が連れ去られたのではないかと・・ｳッｳ・・すごく心配だったんじゃぞぅ。』

私:『久遠』

月讀:『〇〇さん、今、巷では大変な事になっています。　ちょっと厄介な事が起きてしまいました。屋敷に戻ったら話しましょうか。』

久遠の姿を見たからか？月讀さんは私を責めずにいた。

久遠にも月讀さんへ、とてもじゃないけど 魁童に会いに屋敷を抜け出したなんて 言えなかった。

まして月讀さんに……もしもバレたら、 あの優しい月讀さんがどうなるか分からない。

こんな事態に２人には申し訳なかったが 何も言えずに口ごもってしまった(涙)