傭兵兼何でも屋

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「なっ!!」 「危な!!」 前者は狼、後者は竜臥である。二人がフライパンを危なげながらも避けた時の声だ。 フライパンが壁に当たり、ガァ~ン、という音が響く中、階段の上から少女の声がした。 「二人共喧嘩は止めなさい!アンタ達の声がこっちまで響いてるのよ!」 彼女は遠野 奏美(とおの かなみ)。狼とともに一年前にこの家に来た彼女は、黒いセミロングの髪を後ろで束ね、青い目を持っている。 「なっ、だからってフライパン投げるな!!危ねえだろーが!!」 「別に当たっても大して怪我なんてしないでしょうに…晩御飯出来てるから、早く来なさい。」 奏美はそう言うと、奥に行った。
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