2人が本棚に入れています
本棚に追加
「なっ!!」
「危な!!」
前者は狼、後者は竜臥である。二人がフライパンを危なげながらも避けた時の声だ。
フライパンが壁に当たり、ガァ~ン、という音が響く中、階段の上から少女の声がした。
「二人共喧嘩は止めなさい!アンタ達の声がこっちまで響いてるのよ!」
彼女は遠野 奏美(とおの かなみ)。狼とともに一年前にこの家に来た彼女は、黒いセミロングの髪を後ろで束ね、青い目を持っている。
「なっ、だからってフライパン投げるな!!危ねえだろーが!!」
「別に当たっても大して怪我なんてしないでしょうに…晩御飯出来てるから、早く来なさい。」
奏美はそう言うと、奥に行った。
最初のコメントを投稿しよう!