傭兵兼何でも屋

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道路にはフロート走行している車が通り過ぎる。アグルにより発生する青白い粒子状のエネルギーをそのまま地面に放出し、その力で浮いている。アグルは、壊れない限りエネルギーを出し続けるので、半永久的に動かせるものだ。これは、軍の戦車にもおなじものが使用されている。 そんな車が走る道路の脇の歩道には人があふれている。その人混みの中に廃墟に居た少年が歩いていた。左手には、今ではほとんど見なくなった形の剣…鞘から持ち手まで黒く染まった刀を持っている。その刀と黒い服装のため、周囲から目立っていた。 彼はそれを気にもせず、路地裏に入っていく。そのまま進むと、周りを住宅で囲まれた空間があり、その奥に大きな家があった。ここはもともとある盗賊団のアジトだったのを他でもないこの少年が家の中と賊を掃除してそのまま拠点にしたのだ。
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