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この少年の名は牙月 竜臥(がげつ りゅうが)。十七歳にしてそれなりに名のある傭兵であり、今では現存している最後の流派になってしまった牙月流の、実質ただ一人の免許皆伝者でもある。
そして、竜臥をリュウと呼ぶ少女、高雛(たかひな) みゆは、145cmという小柄な身長だが、竜臥の三つ下の十四歳である。彼女は、四年前に竜臥が依頼先で保護して以来、この家に住み着き、今では家計の管理を行っている。
「だったら依頼料もうちょっとあげたら?危ない事してるんだし、大丈夫だと思うよ?」
「そうだな、客には悪いけど今のままじゃ苦しいな。」
竜臥が依頼料の値上げを決めた時、左の扉から一人の少年が出てきた。
「何の話だ…。」
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