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「村長ー!ジンクです。コノハを連れてきました」
「おぉ、ご苦労様」
門を開けて出てきたのは白くなった髪を後ろでまとめた小柄のおじいさん。特徴は右目にある大きな切り傷だ。身に纏う気迫からは歴戦を感じる。
「コノハよ、今日の頼みなんじゃがジンクと手合わせをしてくれ。悪いがそのあとはまた洞窟を見てきてほしいんじゃ」
「ジンクと手合わせですか…。木刀による寸止めでいいですか?」
「それでかまわんよ」
「待ってコノハ、魔法の使用はどうするの?」
「あー…どうしますか村長?」
「ふむ…すまんが実力を測りたいから魔法はなしで頼む」
「了解しました。 久しぶりだな…けど手加減しないぜジンク?」
「望むところだよコノハ。僕だって日々成長してるからね」
お互いに少しにやっとして目を合わせる。
俺とジンクは昔から剣士に憧れていて、小さいころから木刀で日々練習している。さきほどやっていた俺の薪割りも筋力向上のためだ。
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