第一章

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「でも魔法が使えないのは少し残念だよ。コノハに見せつけるチャンスだったのに…」 「ジンクの魔法は強力だからな…」  魔法――。  それはこの世界では日常茶飯事に使われるもの。  グロリアスワールドにおいて生物には血液と似たように魔力が流れている。  しかし血と違い魔力は空になっても命を落とすことはないが、疲労はとてつもない。おそらく一日は動けなくなるだろう。  そして体内に流れる魔力を消費して発動するのが魔法。  魔法には属性、階級がある。  一次元魔法の火、水、氷、土、雷、風。  二次元魔法の光、闇。  三次元魔法の時。  このように属性、階級があり、階級が高いほど威力が高く、魔力消費量が多い。  しかし階級が低いからと言って、階級が高い魔法に勝てないというわけではない。階級が高いとは元のレベルが高いだけで、一次元魔法だって使いこんでいれば上の階級に勝てる。要は本人の力量次第で魔法の威力は決まるのだ。  ジンクの属性は火なのだが火力がすごく、爆風で吹き飛ばされてしまう。  対して俺の属性なんだが…ない…。  本来なら幼少期に魔石に魔力を流し、魔石の反応で属性を判別する。  ジンクは魔力を流したとき、魔石は火を灯した。これが普通なのだ。  だが俺は違った。魔力を流しても魔石が反応しない。
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