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旅立ち
襖を開けてしまった由貴村は目を疑うような光景が目に焼き付く。
辺りは火で真っ赤に燃え上がっており、壁は飛び散った血で汚れていた。
「……!?」
由貴村はあたりを見渡していれば崩れた木材の下敷きになっている夫人・鈴に気付く。
「母上!!」
すぐさま母の下へと行くが木材をどかす事ができない。
由貴村は頑張ってどかそうとしていれば鈴が口を開く。
「…は…や…く…逃げ…なさい…」
由貴村は鈴の言うことを聞かず泣きながら木材をどけようと頑張っていた。
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